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『なるたる』は、鬼頭莫宏による漫画、及びそれを原作としたテレビアニメ。「月刊アフタヌーン」(講談社)1998年5月号から2003年12月号に連載された。単行本は全12巻で発刊されたものの絶版となり、終わり近くの巻などはオークションで高額になる場合がある。2007年にオンデマンド出版のコミックパーク(受注生産の紙媒体)やYahoo!コミックなどの電子配信で復刊された。また、作者の公式サイトにおいて再版が決定したことが告知された。 英語圏でのタイトルは「shadow star」、アジア圏でのタイトルは「星星公主」である。 なお、タイトルは「骸なる星 珠たる子(むくろなるほし たまたるこ)」の意味。 オムニバス形式で描かれた冒険活劇である。主人公の動機や敵組織との対立構図などは分かりやすい横浜 土地 だが、物語中盤以降では様々な人物の動機や心情を話の主題として描かれている事も多い。それらに伴った周囲の変化がもたらす様々な事象によって主人公は世界の命運を担っていく。セカイ系作品として挙げられる事が多い。 緻密な設定とメカ描写、また後述する様々な竜の子や竜骸、成竜のデザイン等は定評があり、またそれらを目的として物語を追っていた読者もその結末には様々な解釈を生み出す物であった事から、先のセカイ系作品のうち破滅的な終末を描いた作品の筆頭として名高い『新世紀エヴァンゲリオン』や『最終兵器彼女』等と比較される事が多い。 作者によると、一話の時点で8割は流れが決定していて、ラストの展開も当初からあったという。[1]本作では、残酷な描写が多く見られるが、これは意識的ではなく、病んでいた当時の作者の精神状態が反映されたのかもしれないと語っている。[2] キャッチコピーは「未来に贈るメルヘン」、アニメ化に際しては「夢はでっかく地球サイズ」というものである。鬼頭氏の描く華奢なシルエットを持つ子供達、特に主人公であるシイナを初めとする少女達の活躍や心情、そしてそれらの死に至る描写も過剰に描かれたメルヘン、ひいては童話である。しかし表紙絵等に見られるファンシーな雰囲気は後になるにつれて姿を見せなくなり、暴力表現と性描写が多分に見受けられるようになる。 小学6年生の玉依シイナは小学校最後の夏休みに祖父母の住む島に行き、セミナー でおぼれかけて、星の形をした変わった生き物『ホシ丸』に助けられ出会う。ホシ丸は少年少女の意識とリンクし、変幻自在の能力を発揮する「竜の子」の一体であった。他の「竜の子」の持ち主(リンク者)との出会いのエピソードを挟みながら、シイナは「竜の子」を用いて世界をリセットしようとするリンク者たちの一派との戦いに巻き込まれて行く。 主人公近辺の人物 玉依シイナ(たまい しいな) 竜の子:名称不明 本作品の主人公にしてヒロイン。小学6年生の少女。スポーツチャンバラの教室に通っている、料理が得意な明るい少女。大事な物ははらまきとペキンナベ。本人曰く「どんな料理もこれ一個」で作れるらしい。 父親と二人暮らしで、母親とは別居中。なお、本名は漢字表記の「秕」であるが、母親(後述の玉依美園)との確執と、本来よくない意味を持つ言葉であるという理由から、自分の名前を書く際にはカナ表記(「シイナ」)にしている。 田舎である祖父、祖母の住む島に里帰りした際に竜の子「データ復旧 」と出会い、数々の出会いを経験し、様々な思惑と出来事に巻き込まれていく。 物語中盤から中学生に進学し、同時に髪型もショートカットに変更する。 実は、ホシ丸のリンク者は鶴丸であり、シイナの竜の子は地球そのものである。名前は不明で、涅の竜の子「シェオル」と2匹で地球を構成している。タラスクの一件の際、米軍の砲撃を受けて死亡するが、その後生き返って祖父母の住む島の浜辺に打ち上げられた。最終的にはシェオルによって破壊された地球に、涅と2人だけ生き残った。 アフタヌーン誌上で行われた人気投票で、応募総数111票の内30票の得票数を得て1位になった。 佐倉明(さくら あきら) 竜の子:エン・ソフ 中学2年生の少女。シイナとはスポーツチャンバラ外貨預金 の体験入学の際に出会った。 同級生とソリが合わず、不登校に陥っている。内向的な上に対人恐怖症で、人と接するのが苦手。両親は食事屋むつを営んでいる。自身もエン・ソフと呼ぶ竜の子の交信者であったことから、シイナと共に多くの出会いを経験する事になる。ある出来事がきっかけで小森にもらったナイフで父親を殺害、少年院に入ることになる。その後須藤に連れられて施設から逃亡し、ある病院の地下で小森と再会した。須藤の死後、米軍の爆撃を受けて意識不明の重傷を負うが、意識を失う直前にシイナに彼女の名前の本当の意味を伝える。最期は入院先の病院の窓から墜落し死亡。 玉依俊二(たまい しゅんじ) シイナの父親。元木航空にて運輸等のセスナを使った業務をこなす良き父親。 操縦センスは一流で、元は航空自衛隊に所属していた。よって人脈の広さも相当なもので、テストパイロットや模擬演習に指名されることもしばしば。後に元木航空に納入されたSu-27 フランカーのパイロットとして活躍する。ハイヌウェレを戦闘機のエンジンに巻き込んで粉砕し、倒すことに成功するが、その際にコクピットを銃撃され死亡。 鶴丸丈夫(つるまる たけお) 竜の子:ホシ丸 シイナが田舎の島から帰路につく際、セスナに同乗していた青年。CFD についてもいろいろ認知している。 数々の女性との間に子供を多く作っている。面倒見のいい人間で、シイナを見守る数少ない人物でもある。便利屋に近い事で生計を立てている。実は、ホシ丸のリンク者であり、ホシ丸の本来の持ち主である。後にタラスクの一件で核爆発に巻き込まれ、放射能を浴びてしまう。終盤でシイナと交わり彼女の体内に自分の子供を遺す。最期は竜の子を憎む暴徒によって射殺され、ホシ丸は彼の魂を取り込もうとするが失敗して機能停止した。 古賀のり夫(こが のりお) 竜の子:ヴァギナデンタータ 鶴丸と共にセスナに同乗していた人物。造形が生業で、様々な人形や竜の子に似た模型を作り上げており、個展も幾度か開いている。女性的な容姿・服装だが男性である。竜の子ヴァギナデンタータで鶴丸を様々な形でサポートしている。竜の子の名前「ヴァギナデンタータ」はラテン語で「歯のある膣」の意味である。これは精神医学用語でもあり、命名については様々な解釈の余地がある。 毒舌家で人見知りが激しいが、鶴丸とは常に行動を共にし、あけすけに接している。鶴丸に対しては同性でありながら恋愛感情とそれを実現出来ない故に生ずるコンプレックスを抱いている。後に鶴丸への復讐のためにチンピラたちが鶴丸の家に押しかけてきた際、チンピラたちが連れてきたヤクザ「豚食い」に陵辱され、生きたまま体を解体されるという凄惨な最期を遂げる。死の直前までシイナと鶴丸を守るため、自らの命を省みず、竜の子で戦闘機から2人を守り続けた。